不妊相談

不妊治療~どうして悩みが伴うのかしら?~

2017.02.20

 みなさまこんにちは

助産師の田中佳織です。

寒さが厳しい季節になってまいりました。

こんな時期はあたたかい食べ物が、おいしいですね。

皆さまは、この季節どんなものが食べたくなりますか?

鍋料理でしょうか?

辛い食べ物でしょうか?

それとも甘いものですか?

それともお酒?

それらを食べたり、飲んだりしたとき、とっても幸せな気持ちになりますね。

不妊治療をうけているときって、私も早く喜びたい!

と思っているけれど、なかなかその結果がでないし、すぐ手に入らない。

そして、頑張っても頑張っても、授かれない。

私が悪いの?おかしいの?

私、そもそもなんでこんなに赤ちゃんがほしいんだろう・・・

そんなふうに悩みの渦の中に入って苦しくなることありませんか?

女性の一生は、いろんな時期があり、それぞれの時期に思うこと、悩みがあるそうです。

そういった女性の一生について発達心理学的観点からわかりやすくお話を聞き、一人一人が、私らしく咲くにはどうしたらいいのか?というテーマで、学ばせていただく機会がありましたのでご紹介させていただきます。

人の心理社会的発達は、発達心理学者のエリクソンによると、八つの段階にわけられ、23歳から60歳を成人期とよびます。

さらに、成人期は二つにわけられ、以下のような課題(発達課題)をもちます。

前成人期(23~34歳)   

 発達課題:親密性の獲得

        他者と友人や恋人・結婚などの関係が築ける

成人期(35~60歳)    

 発達課題:生殖性の獲得

       子供を産むことや、後輩の育成、

       会社を発展させるなど次の世代を育てることに関心をもつ

上記のように、それぞれの時期に課題をもち、その課題がうまくクリアできない場合、人は思い悩むきっかけになるのだそうです。

この思い悩んでいるとき、この課題がクリアできない自分はなんのためにうまれてきたんだろう・・・この課題ができない自分はなんてだめなんだろう・・・このように自分自身の存在自体を否定する気持ちに陥りがちになるそうです。

皆さんの中でも、なかなか妊娠できない私は女性としてだめだ、

生理がくるたび悲しくなる・・・

みんなはもっと頑張っているのに、私が弱いからだめなんだ・・・

など苦しくなる気持ちになるときありませんか?

これ、発達心理からみると、課題がクリアできないから、悩んでしまうこと。

あたりまえのことなんですよね。

頑張ってきたのに思う結果が得られなければ、人は悲しくなるし残念な気持ちになることは、当たり前だと私は思います。なので、そんな気持ちのときは、一人で抱え込まず、我慢せずご主人様やご友人、もしくは私たちにその気持ち話してみてくださいね。

このように人の一生の中でうまくいかないことが起こる時期というのは何度かありますね。

そんなときは、なんだか自分だけが取り残された、遅れているような気持ちになるかもしれません。

でもこの時期はとても大事で。自分を大事にする時期、高める時期だそうです。

この時期にすることは、立ち止まって自分の幸せを考えるとき。講師の臨床心理の先生はこの時期を、熟成期間とおっしゃっていました。

この時期をいかに過ごすかで、今後に大きく影響するくらい大切な時期だそうです。

どんな人でもこういう時期は必ずくるし、これを繰り返し人はその人らしい人生を歩んでいくとのことでした。

長い人生、立ち止まり自分の人生を真剣に考える時期、確かに必要ですよね。

そして、この時間は人により様々であるようです。

そして、この時間は必ず終わりまた歩きだせるときがやってきます。

不妊治療においても、私は同じことが言えるのではないのかな~と思います。

頑張れる時もあるし、頑張れず泣きたいときもある。

そんな時は、一度立ち止まり、自分の力をためて、元気がでたら歩きだしたらいいのではないかと思いました。

冒頭に、今食べたいものをお聞きしましたが、元気がないときはそんな自分の好きなものを食べたり、飲んだりして頑張った自分にご褒美あげてみてはどうでしょうか?

するとまた、元気がでて治療に前向きにがんばれる気持ちになれるかもしれませんね。

なかなか気持ちの整理がつかない方、じっくり話を聞いてほしい方は、当院でも不妊相談を承っておりますので、ご利用ください。

わざわざ、不妊相談のお時間をとらずとも、診療を終えて帰宅される前にできるだけお話ができるように看護師一同患者様にお声かけするようにしています。

不安な気持ちを抱えて帰るのではなく、すっきりして新しいエネルギーを蓄えて、毎回の受診を終えてくださいね。

妊娠しやすい体作りへの近道とは?

2017.02.20

 不妊治療を始めて、「すぐに妊娠する人」と「なかなか妊娠しない人」がいます。

排卵日をしっかり見定めて、タイミング療法をしたり、人工授精を行ったりしているのにどうして妊娠しないのか?

何か大きな原因があるのかな?って心配になりますよね。

私達は毎日、毎日、色々な受精卵を見ることができます。

透明でプリップリしていて、生命力があふれ輝いているような受精卵から、変性してしまい生命力を感じることができない受精卵まで、様々な質の段階があります。

これらの受精卵の質の違い、何が原因だと思いますか?

原因には色々あると思いますが、そのうちのひとつに、体が健康かどうか、体を構成する細胞一つ一つにきちんと酸素や栄養が運ばれていて、酸化ストレスを受けていないか?ということが指摘されています。

仕事が忙しくて外食が増えたり、睡眠不足が続き体に疲れを感じ始めた時に、お肌の状態が悪くなったり、目の下のクマが気になったりすることがありますよね。

体の中に疲れの物質がたくさんたまり、循環が悪くなると体が本来排出するはずだった老廃物が体内に貯まってしまい体が酸化しやすくなります。

卵も精子も体の細胞の一部ですから、体に酸化した血液が流れているとその酸化ストレスを受けて質がわるくなってしまうんですよね。

体が酸化するってどういうことかわかりますか?

簡単に言えば体がサビる、ということです。

体がサビてくると、細胞は弱くなり壊れやすくなったり病気を引き起こしやすい状態に変わっていきます。

例えば、血管がサビると動脈硬化を引き起こすと言われています。

体がサビると顔色が悪くなったり、冷えて手先や足先が冷たくなる、という症状を感じる方もいらっしゃいます。

また、便秘したり、体に湿疹が出る、かゆみを感じる、といった症状で現れる場合もあります。

このような症状を自覚することなく、徐々に体のあらゆる細胞に影響を及ぼしていて、知らず知らずのうちににサビが広がる場合もあります。

妊娠を希望している人は、普段から体がサビないように抗酸化作用の強いものをしっかりと食事に取り込みましょう!

「食事なんて関係ない」

「私は、妊娠できる治療をしてもらえたらそれでいいので食事のことには興味ない」

そんな風に考えていらっしゃる患者様は非常に多いのが現状です。

「受精卵の質が悪い」

「どんなに高度な治療を尽しても受精卵の質の改善が難しい」

こんな状況の患者様は全国のどこの不妊治療の施設でもそれなりの人数がいらっしゃるようです。

しかし、その一方では

「抗酸化作用を期待した食事改善と体質改善に取り組んでもらったら、受精卵の質が改善した」

という事例も色々な施設から報告されています。

2016年7月にはフィンランドでヨーロッパ生殖医学会学術集会が開催され、その演題報告にも「抗酸化を取り入れた食事の改善と体質改善の必要性」について発表されていました。

食事の見直し、体質改善、健康な体作りは「妊娠」のためだけではないんですよ。

妊娠した後も、赤ちゃんはお母さんの体の中でお母さんの血液をもらって育つんです。

そのお母さんの体を流れる血液が、サビている状態では赤ちゃんの発育にはよくないのです。

生れてきた赤ちゃんには母乳を与えますよね。

母乳はお母さんの血液から作られるのです。

その母乳が、サビた血液から作られていると、赤ちゃんの体もサビやすくなるんです。

せっかく治療をして、生れた大事な赤ちゃん。

誰だって、健康にすくすくと育って欲しいと願いますよね。

それを願うなら、お母さんが今から食事のこと、食材のこと、体の健康のことを知っておいてほしいな、と思うのです。

子供が離乳した後は、お母さんの作る食事で栄養をとり成長してゆきますから、妊娠前から生れてもずっと「食」のことは大事な内容なんですよね。

「妊娠したい」の気持ちをきっかけに、抗酸化を意識した食事に意識を向けてみませんか?

急激な変化は感じないかもしれませんが、今よりもきっといい体の状態にかわることは間違いありません。

当院では、毎月、

栄養セミナーを開催しています。

そして、栄養士による栄養指導も行っておりますのでぜひご利用くださいね。

栄養指導を受けた3ヶ月後に、少しずつ体調の変化を感じ、自然妊娠された方もいらっしゃいます。

月経不順だったのに、毎月生理がくるようになったと喜んでいらっしゃり、それからすぐの妊娠でした。

毎週、週末には、丹波篠山の農家様より、低農薬で妊娠しやすい体作りを願って新鮮な野菜を送って頂き皆様には待合室で購入できるように提供しておりますよ。

高額なサプリメントを買うよりも、お金をかけず、少しの意識を食事にむけることで体の根本から健康になってもらいたいと願っています。

意外な妊娠への近道のお話、いかがでしたか?

興味を持たれた方は、是非、今日から、できることから始めてみてください。

※コンビニやお総菜コーナーで売られている揚げ物を控えたり、加工品(カップラーメンやインスタント食品)を控える、など。

「ばかばかしい」と思われた方は、また、思い出してもらえる機会があればうれしいな、と思います。

本日は、不妊相談でよくある質問から「食」について書いてみました。

不妊症看護認定看護師

西尾京子

妊娠できる力を引出そう! ~あなたの内なる力が目覚める時~

2017.02.20

 「妊娠するために普段から何に注意しておいたらいいですか?」

「普段から、何を食べていたらいいですか?」

不妊相談ではよく頂くご質問です。

みなさんは、雑誌やネットの情報で色々な体にいいこと、卵巣や子宮にいいことを日常生活に取り入れて頑張ってられますよね。

例えば、若返りのビタミンCをしっかり摂ったり、細胞を強くするビタミンEをサプリメントで補ったり、、

亜鉛の摂取も重要ですよね

また、体の循環を保って卵巣にしっかり血液が通うように

半身浴を心がけたり、ショウガなど体が温まる食べ物を摂ったり、、

体が冷えるような小麦中心の食事を控えたり、体を冷やさない飲み物に切り替えたり、という日常からの努力も大事ですよね。

当院では、鍼灸治療も取り入れて、卵巣にしっかり血液が流れるようにケアをさせて頂くことも行っています。

鍼灸治療は、体の循環を整えるだけではなく、体に貯まった老廃物を体外に出せるように整えたり、体本来のもつ免疫機能や回復する能力を取り戻すことも助けてくれます。

なかなか、鍼灸治療に通うことができないな~という方は、お家でツボを押したり、お灸をしたりすることでも、効果が得られたりしますよ。

また、当院では栄養指導や栄養セミナーを行い食事のこと、妊娠しやすい健康な体作りをお勧めしています。

前回も少し触れましたが、健康な体作りはなぜ妊活に必要なのでしょうか?

わかりますか?

その理由のひとつに

副作用を伴うような過剰な医療をせず、できるだけ自分の持つ体の能力を使って自然に近い妊娠をして欲しいと願うからです。

卵巣にたくさんのお薬を使って、副作用で入院するようなことがあってはならないんですよね。

でも、治療を受けられる患者様のお体の状態によっては、副作用を起こさないように注意して治療をしていても、入院加療した方がよい場合もあります。

必ずしも、副作用が発生した場合は過剰医療か?というと決してそうではありませんが、

お体が健康で、卵巣の状態も良く、少量のお薬で副作用を回避しながら治療を受けれたらいいな~

と私達は願っています。

当院で行っている全ての治療、ケアの根本的な考え方は

「患者様の持てる力を最大に発揮し、生命力の消耗を最小に整えること」

という考えに基づいて展開しています。

患者様の「持てる力」って何でしょうか?

不妊治療で簡単に言えば「妊娠できる力」と言えるかもしれません。

・卵(精子)を作る力

・排卵する力

・受精能力を発揮できる卵(精子)を作る力

・着床できる子宮内膜を作る力

・妊娠を維持する力

・赤ちゃんを産む力

・赤ちゃんを育てる力

他にも思いつくこと、ありませんか?

人間は本来、自然に妊娠して産む力を持っています。

でも、社会の変化で便利になった反面、体に害を及ぼすものがたくさん生活の中に入り込み、日常的にそれに気づかずに毎日を過ごし、体の機能が低下してしまっている私達がいます。

これらの体の機能低下は卵や精子を作る力や受精する力を低下させることもつながります。

食品添加物や農薬、防腐剤や消毒のための薬剤、酸化した油、加工食品、電磁波、排気ガス・・・・

言い出したら切りが無いくらいの害が生活の中にたくさんあります。

でも、それらを排除することはできず、また、それらに頼っている私達も実際に存在し、それらがなくてはこの時代を生きることはできないのも事実なんです。

例えば、電磁波をたくだん出している携帯電話やテレビ、電子レンジや冷蔵庫が体に悪いからって生活から排除できませんよね~

それならば、それらの「便利で役にたつもの」と共存し、それらの害に打ち勝てるような健康な体をつくれば良いわけです。

体に影響を及ぼす物に取り囲まれて生活しながら、食材の選択や摂取方法を間違い、体がどんどん弱っていくと体の機能は低下していく一方なのです。

例え、体が少々の害を受けて機能が低下しても、少しの医療の手助けで、体が本来持ち合わせている「力」を発揮して妊娠に近づくことはできます。

でも、体が健康であればあるほど、お薬に反応する力も出てきますし、医療介入も少なくて済むんですよね。

結局体が健康であれば、短期間で体にも金銭的にも負担の少ない治療で妊娠に近づけることができるのです。

色々な条件が重なり積極的な治療を必要とする場合や、高度な医療を必要とする患者様もたくさんいらっしゃいます。

「高度な医療だから、たくさんのお金を使って、たくさんの薬を使わなければならないの?」

と聞かれればその答えは

「NO!」です。

例え高度な治療を受けられる場合でも、体の健康度が高く、その方のお体の持つ機能が充分に発揮される状態になっていれば、少量のお薬の使用で体は反応してくれるので、必然的に副作用も少なくなると言えます。

「生命力の消耗を最小にする」

この一文は少し理解が難しいかもしれませんが、

例えば、不妊治療においては

・体の負担を生じないように副作用を回避する治療をする。

・負担が伴う場合でもそれが最小になるような治療をする

ということがひとつ言えるかもしれません。

「生命力の消耗を最小にする」については、まだまだお話ししたいこと、みなさんにお聞かせしたいことがたくさんありますが、

今回、お話しするととても長くなりますので

また別の機会にお話させて頂きますね。

自然妊娠に近いタイミング療法や人工授精の段階でも、体外受精の様に高度な治療を受けられる場合でも

皆さんのお体は健康で、体を構成する全ての細胞が活き活きと輝き、体が本来発揮する力を持ち備えている状態で有って欲しいと願っています。

そのためには

「正しい食事」をしてください。

そして、

「睡眠」をしっかりととってください

もう一つは、毎日、少しでいいです。 体が少し汗ばむ程の

「運動」をしてください。

これらのうちの睡眠と運動は今日からでもできますよ。

是非、実行してくださいね。

「正しい食事」については今後も少しずつ体の健康のお話に交えながら連載でお伝えしてゆきたいと思っています。

「患者様の持てる力を最大に発揮する。 生命力の消耗を最小に整える」

実はこの言葉

あの、有名な「ナイチンゲール」の言葉なんです。

ナイチンゲールはクリミア戦争で多くの負傷した戦士を手厚くケアしたことで有名ですが、実は、ナイチンゲールが行ったケアの根本は、傷ついた戦士たちの自然治癒力(体の本来持ち合わせる回復力)を引出すための環境整備(空気の質、温度、清潔)と睡眠(眠る時間、活動と睡眠のバランス、安楽)、栄養(回復力を妨げず促進するための食の種類と質、水分出納)、活動(動静)の管理を徹底して行ったと言われています。

私達は、皆さんの体に備わった自然治癒力、本来持ち合わせている力を最大に引出し、持てる力、妊娠できる力を最大に発揮できるように応援してゆきます!

「妊娠できる力を引出そう!」

この後も、楽しみにしておいてくださいね。

不妊症看護認定看護師

西尾京子

着床不全で悩まないで! ~内膜スクラッチ法~

2017.02.20

 体外受精で、卵の質がよくて特別に原因もないのに、「繰り返し着床に失敗する」人がいらっしゃいます。

受精卵もOK! 内膜もOK!と妊娠への期待が膨らむのに、妊娠しない、、、

そんな時には「何が悪いの? 何が原因?」とうまくいかない状況に腹立たしささえ感じますよね。

今回は、着床が上手くいかずに悩まれている方(反復着床不全)に「こんな方法もあるんだな~」と希望を持って頂けるように「内膜スクラッチ法」について記事にしてみました。

2003年、米国のBarash医師が「前もって子宮内膜に小さな傷をつけておくと、体外受精の妊娠率がよくなる」という論文を発表しました。

子宮内膜に傷をつけるとは?

実際にどんなことをするかというと、子宮内膜の生検(組織の一部をとって病理検査をすること。子宮体癌検査など)をしたり、体外受精の前に子宮鏡検査を行って子宮内の異常の有無を観察したりなどという、「子宮の中が少し傷つくような操作」を意図的に行うということです。

まだ一般的な処置ではないので、単に内膜生検(biopsy)と書かれたり、内膜スクラッチ(scratch)とか内膜スクレイピング(scraping)と書かれたりもしています。

実際のところ、どれくらい効果があるのでしょう?

2012年に参加者計2062名、7つの研究結果をまとめて評価した論文によると、原因不明で「繰り返し着床に失敗する」人に対して内膜スクラッチなどを行った場合は、そうでない場合に比べて70%以上も妊娠しやすくなる(臨床的妊娠)と結論されました。

また、スクラッチの方が子宮鏡検査よりも2倍も妊娠しやすいという結果です。

実際に一般的な治療として認めるためにはさらに大規模な研究結果を待たなければいけませんが、2016年7月、欧州生殖医学会(ESHRE)は、タイミング・人工授精後の内膜スクラッチ法にての臨床的妊娠率、出産率がそれぞれ、1.9倍、2.3倍向上したと発表しました。

いつ処置をすればよいのでしょう?

体外受精を行うために排卵刺激を行う前の周期の黄体期(月経後半の基礎体温が高くなる時期)に1回内膜スクラッチを行うことが多いようですが、刺激前の黄体期と刺激周期の卵胞期(月経周期の前半)の両方で行うこともあります。

逆に採卵日に内膜スクラッチを行うと妊娠率は悪くなるという報告があります。

内膜スクラッチでなぜ妊娠しやすくなるのでしょうか?

はっきり言えばよくわかっていません。

排卵後、卵管内で受精が成立し、受精卵は分割しながら卵管内を進み子宮に到達します。この受精後、5日間ほどの僅かな間に子宮内膜側に受精卵の受け入れ体制がうまくできていないと妊娠は成立しないのです。

そして、前もって子宮内膜に傷がつけられると、内膜修復の過程に出るさまざまな因子によって内膜が着床に適した状態になるのだという考えがあります。

以前は、不妊症検査の一部として子宮内膜日付診という組織検査を行うことがよくあったようですが、最近では既にほとんど行われていませんでした。子宮内膜日付診というのは月経周期の黄体期(周期の後半)に子宮内膜を一部採取して組織検査をするという、いわゆる生検(biopsy)です。

ただし、内膜組織を調べても着床のし易さが判断できるとは限りません。

当院では、繰り返し受精卵が着床しない場合には、内膜スクラッチ法をお勧めしています。

通常、この検査は妊娠している可能性が低い周期に単に検査として行います

数分の処置で終了し、特に麻酔や痛み止めは使う必要がありません。

いかがでしたか?

着床が上手くいかない場合の対処方法は他にもありますが、今回は内膜スクラッチ法について説明させて頂きました。

ご相談は医師、看護師にお声かけくださいね。