2017年02月

人工授精(IUI)について

2017.02.21

 みなさま、こんにちは

今回は人工授精(IUIまたはAIHと略)についてお話させていただきます

不妊症に対する治療法としては、大きく3つのステップに分けることができます。

第一段階はタイミング治療、そして第2段階が今回お話する人工授精、第3段階が体外受精となります。

人工授精は、精子を確実に卵子と出会わせるため、できるだけ多くの質の良い精子を、近道して子宮に送り届けるというものです。

言葉のイメージから抵抗を持つ人も多いと思いますが、実際は子宮内に注入された精子が自力で卵管を通過し、卵子と出会い、受精→着床→妊娠という過程は、ほぼ自然妊娠と同じです。麻酔の必要も痛みもほとんどない、身体への負担が比較的軽い治療法となります。

では、少し詳しくお話ししますね

妊娠率はどのくらい?

お薬などを使用しない自然な周期の場合、約6~8%、排卵誘発剤などでホルモンを刺激した場合は約10~15%で、タイミング治療の約2~3倍となります。卵巣刺激を併用した場合の人工授精では、3~4度目実施までに約3割の方が妊娠されています(体外受精を1回受けるのと同等の成績)。

費用は?

約2~3万円となります。

どういう人が人工授精を受けるの?

・精子の数が少ない、運動率が低いなどの精液所見に異常がある

・性交障害がある

・性交後試験(フ―ナーテスト)が不良である

・タイミング治療でなかなか妊娠しなかった

・年齢・卵巣機能低下や子宮内膜症などの不妊原因があり、積極的な治療が望まれる場合 など

                     

人工授精までの流れは?

治療を希望する月の月経開始5日目ごろまでに来院していただき、治療方法の選択(人工授精をするかどうか)、いつ頃が人工授精になりそうなのか、次回の診察の時期、お薬などの手助けが必要かなどの相談を医師と行います。排卵誘発剤などを使用する場合は、この時に処方を受け、内服を開始していただきます。

その後、排卵前の時期(月経開始後11~12日目ごろ)に、来院し、超音波検査を受けていただきます。

卵胞の育ち具合や子宮内膜の厚さを確認することで、排卵日の目安が分かり、排卵検査薬(クリアプラン)の開始の指示が出ます。

基本的には、排卵検査薬で陽性が出た翌日に人工授精の実施となります。ただ、排卵検査薬での判定が困難な場合や、陽性の翌日に必ずしも来院する事ができない場合もあるため、排卵検査薬で陽性が出た当日に人工授精を実施したり、卵胞の大きさによっては陽性を待たずに排卵を促すための注射を打って人工授精をするということも可能です。

人工授精当日の流れは?

人工授精の当日、病院の採精室もしくは自宅にて専用の容器に精子を採取していただきます。精子をお預かりした後に、顕微鏡で良好運動精子の数を確認し、培養液で洗浄し、運動性の良い精子のみ回収します(約1時間)。精子の処理が完了したら、診察室で待機し、その間に、検査スタッフより精子の状態の説明を受けます。

その後、医師がやわらかいカテーテルで精子を子宮内に注入し、人工授精が行われます。

終了後は、ベッドで10分程安静にし、会計後、帰宅していただきます。

人工授精では、洗浄した精子を注入しますが、子宮内感染を起こす可能性があるため、予防的に抗生物質の内服を1日のみしていただきます。

お体の状態によっては、黄体ホルモンを補うための注射や内服を受けていただく場合もあります。

人工授精のできる時間帯は?

一番早い時間で8時半より持ち込み、もしくは採精室の予約が可能です。

午前診での人工授精をご希望の場合は、遅くても12時頃までに、午後診での人工授精をご希望の場合は、16時頃までに精子をお預かりさせていただくようお願いしています。

時間の経過とともに精子の状態も変化するため、採取してから2~3時間以内での持ち込みをお願いしていますので、その事を加味して、予約をお取りください。

人工授精の日に精子を準備できるかどうか分からない場合は?

人工授精までにあらかじめ精子を採取し、凍結保存しておくことも可能です。

当日、準備できなかった場合は、凍結しておいた精子を融解処理し、人工授精に使用することができます。

最後になりますが、

人工授精を受ける前には、ご夫婦の感染症(B型肝炎・C型肝炎・梅毒・HIV)の確認を必ず実施しております。

確認できない場合は、実施することができませんので、ご注意ください。

当院では、人工授精を受けられる方には事前に人工授精についての説明をさせていただいております。少しでも不安を取り除き、安心して治療に臨めるようにしっかりサポートさせていただきますので、ご質問やご不安な点があればお気軽にお声かけください

遺伝のはなし 妊娠後の検査①

2017.02.21

 みなさん、こんにちは

遺伝カウンセラーがお届けしている「遺伝のはなし」
今回からは妊娠後の検査についてシリーズでご紹介します
妊娠が分かると、妊娠経過が順調か、赤ちゃんの成長、発育が正常か、などを診てゆくために妊婦健診を定期的に受けて頂く必要があります。
妊娠11週から13週頃は、「赤ちゃんの首の後ろに浮腫がないか」をみる重要な時期にあたります。
この浮腫は「NT」と呼ばれるもので、これ自体は病気ではありません。
ただ、ある程度以上の大きさになると、赤ちゃんが病気をもつ確率が高くなると言われています。
そのためNTは赤ちゃんの状態を知る上での参考になります。
詳しい情報はこちらのサイトからの情報を得ていただけます。
NTは、妊娠11週から13週の間に診断し、厚さがある場合には1週間毎に超音波診察で経過を観察し、胎児頸部の浮腫が軽減してゆくのかを診てゆくことが重要です。
NTが5mm以上の場合、浮腫が軽減しない場合には医師から説明し、染色体検査を行う前のスクリーニングテスト(お母さんの血液から赤ちゃんの情報を得られる検査です)などを紹介させていただけます。
赤ちゃんの状態や検査について、医師としっかりとご相談ください。
当院で妊娠され、引き続き妊娠の管理を行う場合は、NTについてしっかりと診させて頂いておりますが、他院に通院されていた患者様の情報によるとNTの話をされない先生もいらっしゃるようです。
他院に通院中で、気になる患者様は先生にチラッと「NTのことが気になる」と聞いてみられてもいいかもしれません。
次回は、妊婦さんの血液でできる、赤ちゃんの検査についてお話ししたいと思います。
これらの検査については、下記の医院YouTube動画で詳しく説明させていただいております。
ご興味のある方はぜひスタッフまでお声かけください
※記事に使用している写真はリンクを貼らせて頂いたサイトからお借りした物です

栄養士より#19 インスリン抵抗性と不妊

2017.02.21

 

このような症状はありませんか?

・甘いものが大好きで、お菓子やケーキ、アイスクリーム、菓子パン、果物などの間食がやめられない
・手足が冷たい、冷え症である
・めまいや立ちくらみがしやすい
・胃腸が弱く便秘症
・生理不順、無排卵月経
・集中力がなく、疲れやすい
・お腹がすくと機嫌が悪くなる
・すぐイライラした気分になる
こんな症状のある方は、血糖のコントロールに問題があるかもしれません。
「インスリン抵抗性について」
血糖値とは血液内のブドウ糖の濃度のことです。血糖値は通常、ホルモンによって一定の範囲に調整され、維持されています。血糖値の濃度が高くなると膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、血糖値を下げるように作用します。一方、濃度が低くなると、アドレナリン、ノルアドレナリンなどのホルモンが分泌されて血糖値を上げるように働きかけます。このように体には血糖値をなるべく一定に保とうとするシクミが備わっています。しかし血糖値を急激に上げるチョコレートやケーキ、アイスクリームなどの甘いものや糖質が高いものばかり食べていると、インスリンが過剰に分泌され続け、膵臓が疲弊してやがてはこの血糖調節がうまくいかなくなってしまいます。そしてインスリンを分泌しても血糖値を下げられず、さらに分泌を続けるというインスリンの効きが悪くなる状態「インスリン抵抗性」を招きます。
一般的には糖尿病予備軍を指しますが、これが不妊と大きく関係します。
「PCOS(多のう胞性卵巣症候群)とインスリン抵抗性」
インスリンはさまざまな疾患の発症に関わっているとされますが、その一つに婦人科系疾患の「PCOS(多のう胞性卵巣症候群)」があります。PCOSは卵巣が腫れてその中に多数ののう胞がある病態を指し、多のう胞性卵巣の9割の人に排卵障害があるとされ、また排卵障害の人の20~40%がPCOSであると言われています。月経異常を生じ不妊症の主な原因になるだけでなく、にきびや多毛などの男性化症状がみられたり、糖代謝や脂質代謝にも影響を及ぼし肥満傾向も伴うとされます。さらに糖尿病、高脂血症、子宮内膜がんなどのリスクが高まるとも言われています。インスリン抵抗性があると、高インスリン血症を引き起こして男性ホルモン作用が強く現れ、PCOSの諸症状をもたらして内分泌に異常をきたすケースが多く、排卵障害の原因となります。
「インスリン抵抗性への食事対策」
インスリン抵抗性の改善には食事や運動などの対策が必要です。肥満の人にインスリン抵抗性が多くみられ、脂肪細胞にインスリンの作用を抑制すると考えられる物質が存在することから、減量をして脂肪を落とすことは効果的です。またインスリンの過剰分泌を抑えるには、血糖値を急激に上昇させない食品摂取が大事になります。
血糖値がどのくらいのスピードで上がるかをみる指標に「GI(グリセミック・インデックス)値」というものがあり、GI値の低い食品、つまり血糖値が上がりにくい食品を選んで摂取することは一つのポイントとなります。
また主食となる穀類はGI値の観点からも、できるだけ未精製に近いものを選ぶことをおすすめします。そしてよく噛んでいただくこと、口に甘い精製糖・砂糖を減らすことも大事になります。とくに精製糖・砂糖の摂取は急激な血糖値の上昇を引き起こすとともに、不妊に悩む現代女性の大敵「冷え」を生じさせるので注意が必要です。
「上記の症状に当てはまる」「インスリン抵抗性があると診断された」という方は、食事面での対策をより詳しくアドバイスいたしますので、栄養相談にいらしてください。
次回は、甘みの摂り方や甘味料についてご紹介したいと思います。

応援メッセージを頂きました#32

2017.02.20

当院で不妊治療を頑張られて、無事に出産された患者様より現在治療中の患者様への応援メッセージを頂きました

朝倉先生をはじめ、扇町レディースクリニックのみなさまご無沙汰しております。
この度、無事に元気な女の子を出産しました。
日々、少しずつ成長していく娘に育児の楽しさを感じつつ、こんな日が私に訪れるとはまだ夢のようです。
たくさんの人の協力があって娘が生まれた感謝の気持ちでいっぱいです。
中でも、扇町レディースクリニックのみなさんは私の妊娠がわかった時、スタッフみなさん笑顔で喜んで下さいました。
本当に心から喜んで下さっているのが伝わり扇町レディースクリニックにして良かったと思いました。
結果が出ずに落ち込んだり、イライラしたり、自信をなくしたりした事もありましたが、私の進んだ道は間違っていなかったんだとそう思いました。
治療中の方々も心が折れそうな時があると思いますが、朝倉先生をはじめ扇町レディースクリニックのスタッフみなさんを信じて前進してもらえたらと思います。一人でも多くの方に赤ちゃんが授かる様願っています。

ご出産、おめでとうございます。

元気な女の子を無事に出産されたとのご報告ありがとうございます。

職員一同、とても喜んでおります。


妊娠を期待しているのに、月経がきてしまったときの心の沈みやうまく行かなかったときの苛立ち、妻として、嫁として、役割が果たせないことに自信をなくしたり、と本当に治療中の道のりは決して平坦ではなく、辛く険しいものだったと思います。

でも、ご主人をはじめ、ご家族、友人、たくさんの周囲の方の協力を得てよく頑張られましたよね。

当院を信じて頂いたことは非常に有り難く感謝しております。

ありがとうございます。

しかし、私達は、ほんの少しのお手伝いをさせて頂いただけで、何よりも患者様ご自身が自分を信じて頑張られたことが結果に結びついたと思っていますよ。

本当によく頑張られました。

これからは、大切な娘さんと新たな家族構成で楽しい生活を満喫してください。


現在治療中の方に暖かいメッセージを頂きありがとうございます。

こうやって、頑張られた先輩の体験を知り、くじけそうな方も「頑張ってみようかな」と力が湧いてくる患者様もいらっしゃると思います。

大変勇気づけられるメッセージだと思います。

ありがとうございます。


私達も一人でも多くの方に赤ちゃんを抱く幸せを感じて頂けるように願っています。

同時に、努力した結果赤ちゃんが得られなかった患者様には

「ここで頑張れてよかったな」

と思えるような施設でありたいと思っています。

不妊治療の経験が今後の人生にとって良い経験になるように努力してゆきたいと思います。

すてきなメッセージを頂き、ありがとうございました。


不妊症看護認定看護師

西尾京子

応援メッセージを頂きました#33

2017.02.20

 みなさま

新年あけましておめでとうございます

今年もよろしくお願い致します

当院で治療を受けられ、無事に妊娠・出産を終えられた患者様より、現在治療中の患者様への応援メッセージを頂きました。

ぜひ、ご覧ください。

年齢的にも、妊娠を急いでいたので、自分達の判断だけでは自然に妊娠するのは難しいと思い、不妊治療を行おうと、こちらのレディースクリニックに通いました。

※写真はイメージです

当院twitter「扇町花子さんのママへの道」より抜粋

不妊治療院に対するイメージとは違い、明るくおちつける空間で行くといつもリラックスでき、スタッフの皆さんの対応もとても気配りの行き届いたもので、待ち時間がいつもあっても、用意されていた雑誌を読んだり、コーヒーやお菓子を頂いたりしながら楽しく過ごすことができました。

クラゲの水槽を見ているのも楽しかったです。

こちらのクリニックに通っていなかったら、もう少し妊婦になるまで、時間がかかっていたんだと思います。

今は無事に赤ちゃんも生まれてくれて本当に可愛くて可愛くて幸せです。

私達は、わりと早く妊婦になる事ができましたが、辛く時間のかかる方々もたくさんいらっしゃると思います。

どうか・・・夫婦仲良く、楽しく頑張って頂きたいと思います。

ご出産、おめでとうございます。

無事に赤ちゃんが生まれ、かわいいいと感じる幸せな毎日をすごされているとのお便りに職員一同、とても喜んでおります。

「年齢的にも急いだ方が良い」と判断されたことやすぐに行動に移されたことが、ご自身の可能性を広げられたんだと思います。


誰しも

「自分は不妊ではない」と思いたい。

「そのうち自然にできるだろう」

と信じたいですよね。


「急がないといけない年齢かも・・・」

と考えられ、行動されたことがチャンスだったのだと思います。


院内でもリラックスして頂けたとのお言葉、大変嬉しく思います。

私達は、私達のできる範囲の環境整備しかできておりませんが、

その環境の中でご自身で緊張がほぐれるように工夫されて、上手くリラックスを取り入れて頂けたのならとても嬉しいです。


比較的早く妊娠されたと言えども、そこに苦労や苦しみ、悲しみがなかった訳ではないと思います。

短い時間ではありましたが、一気に自分にのしかかってくるプレッシャーや巻き戻しのできない「年齢」への悔やみ、焦り、はかりしれない不安、など色々とありましたよね。


頂いた応援メッセージにあるように

それらの苦難を「夫婦仲良く」で乗り越えられたからこそ、今の幸せがあるのだと思いますよ。

本当にお疲れ様でした。

これからは新しい家族構成で今までにない忙しくて、そして充実した毎日を過ごしてください。

2人目が欲しい時には、育児が一段落したら早めに相談にきてくださいね。

一人目の妊娠が高齢だった場合は、2人目は少し早めの受診の方が良いことが多いです。

ステキなメッセージを頂きありがとうございました。


不妊症看護認定看護師

西尾 京子


※当院では、随時不妊相談、治療のコーディネートを行っております。

ご希望の方はyoyaku@OLC.ne.jpにご連絡ください。

ご来院にて相談させて頂ける日程を提案させていただきます。

不妊治療~どうして悩みが伴うのかしら?~

2017.02.20

 みなさまこんにちは

助産師の田中佳織です。

寒さが厳しい季節になってまいりました。

こんな時期はあたたかい食べ物が、おいしいですね。

皆さまは、この季節どんなものが食べたくなりますか?

鍋料理でしょうか?

辛い食べ物でしょうか?

それとも甘いものですか?

それともお酒?

それらを食べたり、飲んだりしたとき、とっても幸せな気持ちになりますね。

不妊治療をうけているときって、私も早く喜びたい!

と思っているけれど、なかなかその結果がでないし、すぐ手に入らない。

そして、頑張っても頑張っても、授かれない。

私が悪いの?おかしいの?

私、そもそもなんでこんなに赤ちゃんがほしいんだろう・・・

そんなふうに悩みの渦の中に入って苦しくなることありませんか?

女性の一生は、いろんな時期があり、それぞれの時期に思うこと、悩みがあるそうです。

そういった女性の一生について発達心理学的観点からわかりやすくお話を聞き、一人一人が、私らしく咲くにはどうしたらいいのか?というテーマで、学ばせていただく機会がありましたのでご紹介させていただきます。

人の心理社会的発達は、発達心理学者のエリクソンによると、八つの段階にわけられ、23歳から60歳を成人期とよびます。

さらに、成人期は二つにわけられ、以下のような課題(発達課題)をもちます。

前成人期(23~34歳)   

 発達課題:親密性の獲得

        他者と友人や恋人・結婚などの関係が築ける

成人期(35~60歳)    

 発達課題:生殖性の獲得

       子供を産むことや、後輩の育成、

       会社を発展させるなど次の世代を育てることに関心をもつ

上記のように、それぞれの時期に課題をもち、その課題がうまくクリアできない場合、人は思い悩むきっかけになるのだそうです。

この思い悩んでいるとき、この課題がクリアできない自分はなんのためにうまれてきたんだろう・・・この課題ができない自分はなんてだめなんだろう・・・このように自分自身の存在自体を否定する気持ちに陥りがちになるそうです。

皆さんの中でも、なかなか妊娠できない私は女性としてだめだ、

生理がくるたび悲しくなる・・・

みんなはもっと頑張っているのに、私が弱いからだめなんだ・・・

など苦しくなる気持ちになるときありませんか?

これ、発達心理からみると、課題がクリアできないから、悩んでしまうこと。

あたりまえのことなんですよね。

頑張ってきたのに思う結果が得られなければ、人は悲しくなるし残念な気持ちになることは、当たり前だと私は思います。なので、そんな気持ちのときは、一人で抱え込まず、我慢せずご主人様やご友人、もしくは私たちにその気持ち話してみてくださいね。

このように人の一生の中でうまくいかないことが起こる時期というのは何度かありますね。

そんなときは、なんだか自分だけが取り残された、遅れているような気持ちになるかもしれません。

でもこの時期はとても大事で。自分を大事にする時期、高める時期だそうです。

この時期にすることは、立ち止まって自分の幸せを考えるとき。講師の臨床心理の先生はこの時期を、熟成期間とおっしゃっていました。

この時期をいかに過ごすかで、今後に大きく影響するくらい大切な時期だそうです。

どんな人でもこういう時期は必ずくるし、これを繰り返し人はその人らしい人生を歩んでいくとのことでした。

長い人生、立ち止まり自分の人生を真剣に考える時期、確かに必要ですよね。

そして、この時間は人により様々であるようです。

そして、この時間は必ず終わりまた歩きだせるときがやってきます。

不妊治療においても、私は同じことが言えるのではないのかな~と思います。

頑張れる時もあるし、頑張れず泣きたいときもある。

そんな時は、一度立ち止まり、自分の力をためて、元気がでたら歩きだしたらいいのではないかと思いました。

冒頭に、今食べたいものをお聞きしましたが、元気がないときはそんな自分の好きなものを食べたり、飲んだりして頑張った自分にご褒美あげてみてはどうでしょうか?

するとまた、元気がでて治療に前向きにがんばれる気持ちになれるかもしれませんね。

なかなか気持ちの整理がつかない方、じっくり話を聞いてほしい方は、当院でも不妊相談を承っておりますので、ご利用ください。

わざわざ、不妊相談のお時間をとらずとも、診療を終えて帰宅される前にできるだけお話ができるように看護師一同患者様にお声かけするようにしています。

不安な気持ちを抱えて帰るのではなく、すっきりして新しいエネルギーを蓄えて、毎回の受診を終えてくださいね。

妊娠しやすい体作りへの近道とは?

2017.02.20

 不妊治療を始めて、「すぐに妊娠する人」と「なかなか妊娠しない人」がいます。

排卵日をしっかり見定めて、タイミング療法をしたり、人工授精を行ったりしているのにどうして妊娠しないのか?

何か大きな原因があるのかな?って心配になりますよね。

私達は毎日、毎日、色々な受精卵を見ることができます。

透明でプリップリしていて、生命力があふれ輝いているような受精卵から、変性してしまい生命力を感じることができない受精卵まで、様々な質の段階があります。

これらの受精卵の質の違い、何が原因だと思いますか?

原因には色々あると思いますが、そのうちのひとつに、体が健康かどうか、体を構成する細胞一つ一つにきちんと酸素や栄養が運ばれていて、酸化ストレスを受けていないか?ということが指摘されています。

仕事が忙しくて外食が増えたり、睡眠不足が続き体に疲れを感じ始めた時に、お肌の状態が悪くなったり、目の下のクマが気になったりすることがありますよね。

体の中に疲れの物質がたくさんたまり、循環が悪くなると体が本来排出するはずだった老廃物が体内に貯まってしまい体が酸化しやすくなります。

卵も精子も体の細胞の一部ですから、体に酸化した血液が流れているとその酸化ストレスを受けて質がわるくなってしまうんですよね。

体が酸化するってどういうことかわかりますか?

簡単に言えば体がサビる、ということです。

体がサビてくると、細胞は弱くなり壊れやすくなったり病気を引き起こしやすい状態に変わっていきます。

例えば、血管がサビると動脈硬化を引き起こすと言われています。

体がサビると顔色が悪くなったり、冷えて手先や足先が冷たくなる、という症状を感じる方もいらっしゃいます。

また、便秘したり、体に湿疹が出る、かゆみを感じる、といった症状で現れる場合もあります。

このような症状を自覚することなく、徐々に体のあらゆる細胞に影響を及ぼしていて、知らず知らずのうちににサビが広がる場合もあります。

妊娠を希望している人は、普段から体がサビないように抗酸化作用の強いものをしっかりと食事に取り込みましょう!

「食事なんて関係ない」

「私は、妊娠できる治療をしてもらえたらそれでいいので食事のことには興味ない」

そんな風に考えていらっしゃる患者様は非常に多いのが現状です。

「受精卵の質が悪い」

「どんなに高度な治療を尽しても受精卵の質の改善が難しい」

こんな状況の患者様は全国のどこの不妊治療の施設でもそれなりの人数がいらっしゃるようです。

しかし、その一方では

「抗酸化作用を期待した食事改善と体質改善に取り組んでもらったら、受精卵の質が改善した」

という事例も色々な施設から報告されています。

2016年7月にはフィンランドでヨーロッパ生殖医学会学術集会が開催され、その演題報告にも「抗酸化を取り入れた食事の改善と体質改善の必要性」について発表されていました。

食事の見直し、体質改善、健康な体作りは「妊娠」のためだけではないんですよ。

妊娠した後も、赤ちゃんはお母さんの体の中でお母さんの血液をもらって育つんです。

そのお母さんの体を流れる血液が、サビている状態では赤ちゃんの発育にはよくないのです。

生れてきた赤ちゃんには母乳を与えますよね。

母乳はお母さんの血液から作られるのです。

その母乳が、サビた血液から作られていると、赤ちゃんの体もサビやすくなるんです。

せっかく治療をして、生れた大事な赤ちゃん。

誰だって、健康にすくすくと育って欲しいと願いますよね。

それを願うなら、お母さんが今から食事のこと、食材のこと、体の健康のことを知っておいてほしいな、と思うのです。

子供が離乳した後は、お母さんの作る食事で栄養をとり成長してゆきますから、妊娠前から生れてもずっと「食」のことは大事な内容なんですよね。

「妊娠したい」の気持ちをきっかけに、抗酸化を意識した食事に意識を向けてみませんか?

急激な変化は感じないかもしれませんが、今よりもきっといい体の状態にかわることは間違いありません。

当院では、毎月、

栄養セミナーを開催しています。

そして、栄養士による栄養指導も行っておりますのでぜひご利用くださいね。

栄養指導を受けた3ヶ月後に、少しずつ体調の変化を感じ、自然妊娠された方もいらっしゃいます。

月経不順だったのに、毎月生理がくるようになったと喜んでいらっしゃり、それからすぐの妊娠でした。

毎週、週末には、丹波篠山の農家様より、低農薬で妊娠しやすい体作りを願って新鮮な野菜を送って頂き皆様には待合室で購入できるように提供しておりますよ。

高額なサプリメントを買うよりも、お金をかけず、少しの意識を食事にむけることで体の根本から健康になってもらいたいと願っています。

意外な妊娠への近道のお話、いかがでしたか?

興味を持たれた方は、是非、今日から、できることから始めてみてください。

※コンビニやお総菜コーナーで売られている揚げ物を控えたり、加工品(カップラーメンやインスタント食品)を控える、など。

「ばかばかしい」と思われた方は、また、思い出してもらえる機会があればうれしいな、と思います。

本日は、不妊相談でよくある質問から「食」について書いてみました。

不妊症看護認定看護師

西尾京子

妊娠できる力を引出そう! ~あなたの内なる力が目覚める時~

2017.02.20

 「妊娠するために普段から何に注意しておいたらいいですか?」

「普段から、何を食べていたらいいですか?」

不妊相談ではよく頂くご質問です。

みなさんは、雑誌やネットの情報で色々な体にいいこと、卵巣や子宮にいいことを日常生活に取り入れて頑張ってられますよね。

例えば、若返りのビタミンCをしっかり摂ったり、細胞を強くするビタミンEをサプリメントで補ったり、、

亜鉛の摂取も重要ですよね

また、体の循環を保って卵巣にしっかり血液が通うように

半身浴を心がけたり、ショウガなど体が温まる食べ物を摂ったり、、

体が冷えるような小麦中心の食事を控えたり、体を冷やさない飲み物に切り替えたり、という日常からの努力も大事ですよね。

当院では、鍼灸治療も取り入れて、卵巣にしっかり血液が流れるようにケアをさせて頂くことも行っています。

鍼灸治療は、体の循環を整えるだけではなく、体に貯まった老廃物を体外に出せるように整えたり、体本来のもつ免疫機能や回復する能力を取り戻すことも助けてくれます。

なかなか、鍼灸治療に通うことができないな~という方は、お家でツボを押したり、お灸をしたりすることでも、効果が得られたりしますよ。

また、当院では栄養指導や栄養セミナーを行い食事のこと、妊娠しやすい健康な体作りをお勧めしています。

前回も少し触れましたが、健康な体作りはなぜ妊活に必要なのでしょうか?

わかりますか?

その理由のひとつに

副作用を伴うような過剰な医療をせず、できるだけ自分の持つ体の能力を使って自然に近い妊娠をして欲しいと願うからです。

卵巣にたくさんのお薬を使って、副作用で入院するようなことがあってはならないんですよね。

でも、治療を受けられる患者様のお体の状態によっては、副作用を起こさないように注意して治療をしていても、入院加療した方がよい場合もあります。

必ずしも、副作用が発生した場合は過剰医療か?というと決してそうではありませんが、

お体が健康で、卵巣の状態も良く、少量のお薬で副作用を回避しながら治療を受けれたらいいな~

と私達は願っています。

当院で行っている全ての治療、ケアの根本的な考え方は

「患者様の持てる力を最大に発揮し、生命力の消耗を最小に整えること」

という考えに基づいて展開しています。

患者様の「持てる力」って何でしょうか?

不妊治療で簡単に言えば「妊娠できる力」と言えるかもしれません。

・卵(精子)を作る力

・排卵する力

・受精能力を発揮できる卵(精子)を作る力

・着床できる子宮内膜を作る力

・妊娠を維持する力

・赤ちゃんを産む力

・赤ちゃんを育てる力

他にも思いつくこと、ありませんか?

人間は本来、自然に妊娠して産む力を持っています。

でも、社会の変化で便利になった反面、体に害を及ぼすものがたくさん生活の中に入り込み、日常的にそれに気づかずに毎日を過ごし、体の機能が低下してしまっている私達がいます。

これらの体の機能低下は卵や精子を作る力や受精する力を低下させることもつながります。

食品添加物や農薬、防腐剤や消毒のための薬剤、酸化した油、加工食品、電磁波、排気ガス・・・・

言い出したら切りが無いくらいの害が生活の中にたくさんあります。

でも、それらを排除することはできず、また、それらに頼っている私達も実際に存在し、それらがなくてはこの時代を生きることはできないのも事実なんです。

例えば、電磁波をたくだん出している携帯電話やテレビ、電子レンジや冷蔵庫が体に悪いからって生活から排除できませんよね~

それならば、それらの「便利で役にたつもの」と共存し、それらの害に打ち勝てるような健康な体をつくれば良いわけです。

体に影響を及ぼす物に取り囲まれて生活しながら、食材の選択や摂取方法を間違い、体がどんどん弱っていくと体の機能は低下していく一方なのです。

例え、体が少々の害を受けて機能が低下しても、少しの医療の手助けで、体が本来持ち合わせている「力」を発揮して妊娠に近づくことはできます。

でも、体が健康であればあるほど、お薬に反応する力も出てきますし、医療介入も少なくて済むんですよね。

結局体が健康であれば、短期間で体にも金銭的にも負担の少ない治療で妊娠に近づけることができるのです。

色々な条件が重なり積極的な治療を必要とする場合や、高度な医療を必要とする患者様もたくさんいらっしゃいます。

「高度な医療だから、たくさんのお金を使って、たくさんの薬を使わなければならないの?」

と聞かれればその答えは

「NO!」です。

例え高度な治療を受けられる場合でも、体の健康度が高く、その方のお体の持つ機能が充分に発揮される状態になっていれば、少量のお薬の使用で体は反応してくれるので、必然的に副作用も少なくなると言えます。

「生命力の消耗を最小にする」

この一文は少し理解が難しいかもしれませんが、

例えば、不妊治療においては

・体の負担を生じないように副作用を回避する治療をする。

・負担が伴う場合でもそれが最小になるような治療をする

ということがひとつ言えるかもしれません。

「生命力の消耗を最小にする」については、まだまだお話ししたいこと、みなさんにお聞かせしたいことがたくさんありますが、

今回、お話しするととても長くなりますので

また別の機会にお話させて頂きますね。

自然妊娠に近いタイミング療法や人工授精の段階でも、体外受精の様に高度な治療を受けられる場合でも

皆さんのお体は健康で、体を構成する全ての細胞が活き活きと輝き、体が本来発揮する力を持ち備えている状態で有って欲しいと願っています。

そのためには

「正しい食事」をしてください。

そして、

「睡眠」をしっかりととってください

もう一つは、毎日、少しでいいです。 体が少し汗ばむ程の

「運動」をしてください。

これらのうちの睡眠と運動は今日からでもできますよ。

是非、実行してくださいね。

「正しい食事」については今後も少しずつ体の健康のお話に交えながら連載でお伝えしてゆきたいと思っています。

「患者様の持てる力を最大に発揮する。 生命力の消耗を最小に整える」

実はこの言葉

あの、有名な「ナイチンゲール」の言葉なんです。

ナイチンゲールはクリミア戦争で多くの負傷した戦士を手厚くケアしたことで有名ですが、実は、ナイチンゲールが行ったケアの根本は、傷ついた戦士たちの自然治癒力(体の本来持ち合わせる回復力)を引出すための環境整備(空気の質、温度、清潔)と睡眠(眠る時間、活動と睡眠のバランス、安楽)、栄養(回復力を妨げず促進するための食の種類と質、水分出納)、活動(動静)の管理を徹底して行ったと言われています。

私達は、皆さんの体に備わった自然治癒力、本来持ち合わせている力を最大に引出し、持てる力、妊娠できる力を最大に発揮できるように応援してゆきます!

「妊娠できる力を引出そう!」

この後も、楽しみにしておいてくださいね。

不妊症看護認定看護師

西尾京子

着床不全で悩まないで! ~内膜スクラッチ法~

2017.02.20

 体外受精で、卵の質がよくて特別に原因もないのに、「繰り返し着床に失敗する」人がいらっしゃいます。

受精卵もOK! 内膜もOK!と妊娠への期待が膨らむのに、妊娠しない、、、

そんな時には「何が悪いの? 何が原因?」とうまくいかない状況に腹立たしささえ感じますよね。

今回は、着床が上手くいかずに悩まれている方(反復着床不全)に「こんな方法もあるんだな~」と希望を持って頂けるように「内膜スクラッチ法」について記事にしてみました。

2003年、米国のBarash医師が「前もって子宮内膜に小さな傷をつけておくと、体外受精の妊娠率がよくなる」という論文を発表しました。

子宮内膜に傷をつけるとは?

実際にどんなことをするかというと、子宮内膜の生検(組織の一部をとって病理検査をすること。子宮体癌検査など)をしたり、体外受精の前に子宮鏡検査を行って子宮内の異常の有無を観察したりなどという、「子宮の中が少し傷つくような操作」を意図的に行うということです。

まだ一般的な処置ではないので、単に内膜生検(biopsy)と書かれたり、内膜スクラッチ(scratch)とか内膜スクレイピング(scraping)と書かれたりもしています。

実際のところ、どれくらい効果があるのでしょう?

2012年に参加者計2062名、7つの研究結果をまとめて評価した論文によると、原因不明で「繰り返し着床に失敗する」人に対して内膜スクラッチなどを行った場合は、そうでない場合に比べて70%以上も妊娠しやすくなる(臨床的妊娠)と結論されました。

また、スクラッチの方が子宮鏡検査よりも2倍も妊娠しやすいという結果です。

実際に一般的な治療として認めるためにはさらに大規模な研究結果を待たなければいけませんが、2016年7月、欧州生殖医学会(ESHRE)は、タイミング・人工授精後の内膜スクラッチ法にての臨床的妊娠率、出産率がそれぞれ、1.9倍、2.3倍向上したと発表しました。

いつ処置をすればよいのでしょう?

体外受精を行うために排卵刺激を行う前の周期の黄体期(月経後半の基礎体温が高くなる時期)に1回内膜スクラッチを行うことが多いようですが、刺激前の黄体期と刺激周期の卵胞期(月経周期の前半)の両方で行うこともあります。

逆に採卵日に内膜スクラッチを行うと妊娠率は悪くなるという報告があります。

内膜スクラッチでなぜ妊娠しやすくなるのでしょうか?

はっきり言えばよくわかっていません。

排卵後、卵管内で受精が成立し、受精卵は分割しながら卵管内を進み子宮に到達します。この受精後、5日間ほどの僅かな間に子宮内膜側に受精卵の受け入れ体制がうまくできていないと妊娠は成立しないのです。

そして、前もって子宮内膜に傷がつけられると、内膜修復の過程に出るさまざまな因子によって内膜が着床に適した状態になるのだという考えがあります。

以前は、不妊症検査の一部として子宮内膜日付診という組織検査を行うことがよくあったようですが、最近では既にほとんど行われていませんでした。子宮内膜日付診というのは月経周期の黄体期(周期の後半)に子宮内膜を一部採取して組織検査をするという、いわゆる生検(biopsy)です。

ただし、内膜組織を調べても着床のし易さが判断できるとは限りません。

当院では、繰り返し受精卵が着床しない場合には、内膜スクラッチ法をお勧めしています。

通常、この検査は妊娠している可能性が低い周期に単に検査として行います

数分の処置で終了し、特に麻酔や痛み止めは使う必要がありません。

いかがでしたか?

着床が上手くいかない場合の対処方法は他にもありますが、今回は内膜スクラッチ法について説明させて頂きました。

ご相談は医師、看護師にお声かけくださいね。

採卵後のスケジュールについて

2017.02.20

 みなさまこんにちは

前回は(2月19日)に体外受精の採卵までのスケジュールについてお話しました。

今日は、採卵後のスケジュールについてお話したいと思います。

採卵を終えたら、「ほっと一息」と言うところですが

採卵までのところが非常なプレッシャーで移植(卵をお腹にもどす)ところのイメージがすっかり抜けてしまっている患者様も稀にいらっしゃいます。

そりゃ~そうですよね

「採卵ってどんな感じなんだろう?」

「ちゃんと卵がとれるかな?」

そんな不安が採卵を終えて一気に吹き飛ぶので

人生の大仕事をひとつ終えたような気分になることもあると思います!

胚移植は採卵から2~3日後ごろ、胚盤胞移植の場合は5日後頃に行います。

採卵を終えてしまうと、あとの2週間は胚移植を含めて3~4日、採血や注射のために通院して頂くだけです。

採卵前のように、血液検査の結果をまったりすることもありませんし、日程の詰まった通院はありません。

予定された採血・注射日も患者様のご都合に合わせて若干変更することも可能です。

今治療されている患者さまでもお仕事と治療を両立されている患者さまも多く通院されています。

上手にお昼休みを利用されたり、出勤前の時間を利用されたりとご自身のライフスタイルに合わせて治療を生活に取り入れて通院していただいています

今後、体外受精をお考えで治療スケジュールについて疑問やご自身のライフスタイルでどのように治療を行っていくかお悩みのかたは一度看護師までお声おかけくださいね

また当院では体外受精のセミナーも開催しています。

動画配信もしておりますのでぜひスケジュールを確認してみてくださいね

次回の体外受精・ステップアップセミナーは8月23日(土)

9月は20日(土)です!

是非、御参加ください。

4階アネックスフロアに新しくキッズスペースを設けました

2017.02.20

皆様こんにちは。

看護師の武矢江美です。

4階アネックスフロアに新しくキッズスペースを設けました。

以前より診察の際、ご希望の患者様には1階のお部屋でお子様をお預かりさせていただいていましたが、お2人目、3人目さんをご希望の患者様がより通いやすいように4階のスペースを開放させていただくことになりました。

子育て経験のあるスタッフの意見を中心に徐々に色々なグッズを取りそろえ、先日備品がすべてそろいやっと完成しました。

使用方法は今までと同じように、予約を入れていただいたうえで来院いただき、4階でお子様とご一緒に待っていただきます。

診察の順番が来れば、5階の診察エリアに行って診察を受けていただきます。

診察の間は保育士、もしくはスタッフがお子様をお預かりしますのでご安心ください。

子連れ診察可能時間の枠を設け、4階でそのまま診察を受けていただけるように準備もすすめていますのでご期待くださいね。

大人も思わず遊びたくなるほど楽しいスペースに仕上がっています。

どうぞ、どんどんご利用ください。

現在、第1子希望で通っていただいている患者様、スタッフも心よりいつかこちらのスペースを使っていただける日が来ることを願っています。 そんなご自身の姿を時にはイメージしながら治療にのぞんでみてくださいね。

Good news for parenthood patients!

Our new Kid's room located on 4th floor is so finally ready to welcome your children with

wide ranges of new toys and facilities selected through the ideas of motherhood staffs.

For the comfort, relief, and convenience of the parenthood patients, this new Kid's room

facilitates them to look after their own children while waiting for their turns for the 

consultation arrives. Simply, leave your child to a nursing teacher or clinic staffs just little

while meeting a doctor. 

As all the consultations are currently arranged only on the 5th floor, the idea of 

allocating consultations on the 4th floor as reservation frames for parenthood patients 

is being developed at this moment. More and More information will be updated soon.

For those patients who are currently on the trial to hold a bundle of joy in your arms, 

we are really much hoping to see you holding little hands and stepping into this little

kingdom in near future. May all your beautiful wishes come true! 

Advanced reservation for the usage of Kid's room is required.

Message by Emi Takeya, Nurse at the clinic

妊娠と卵管閉塞について

2017.02.20

 みなさま、こんにちは

日差しはずいぶんと春らしくなってきましたが時折寒い日にもどったりと気温変化が激しい毎日ですね。

花粉も再び猛威をふるっているようですのでみなさま体調崩されていませんか

さて、今日は看護部より妊娠の成立と卵管閉塞についてお話したいと思います。

卵管閉塞についてお話する前にまずは妊娠成立についてのお話を・・・

妊娠が成立するためには、まず卵巣から卵子が飛び出し(排卵)、精子と出会って(受精)、子宮の内膜に潜り込む(着床)ことが必要です。

よって、妊娠に向けて頑張っておられる方々に私たちはこの過程が少しでもうまくいくようにお手伝いさせていただいているわけなのです。

卵巣から排卵された卵子は卵管を通って子宮までたどり着くのですが、受精の舞台となるのがこの卵管なのです。

ですので、もしも卵管が詰まっていた場合はせっかく排卵があり夫婦生活を持てたとしても卵子と精子は出会うことができません。

当院に御受診いただいた患者様にはなるべく早めに子宮卵管造影検査を受けていただくようにお話しさせていただいています。

超音波等でせっかく排卵の日をみつけて夫婦生活を持っていただいたり人工授精を行っても、卵管が詰まっていては受精できないわけですから時間と費用は無駄になってしまいます。

異常を見つけるためというわけではなく、問題ないことを確認しておくという点で必要なのです。

では、もしも卵管が詰まっていた場合どうしたらよいのでしょうか

片方の卵管だけが詰まっている場合、そのまま様子を見てタイミング療法や人工授精を行うという選択もあります。

卵管が片方しか通っていなかったとしても、妊娠成立の可能性は1/2までは下がらないといわれています。

ごく稀ですが、詰まっている方の卵巣から排卵しても反対側の卵管采(卵管の卵子を捕まえる部分)がキャッチしてくれることもあるそうです

実際、当院の患者様でも閉塞側の排卵で妊娠成立された方もおられました。

しかし、やはり一つよりは二つ通っているほうがいいじゃないか、と言われる方には子宮鏡下選択的卵管通水術を行う方法があります。

これは子宮鏡という内視鏡を使い、詰まっている卵管に細いカテーテルを通してそこへ薬液を注入することで卵管のつまりを解消するといった手術です。

約9割の方で卵管の通りがこの方法で改善しますが、つまり具合がひどい場合には改善しないこともあります。

また、卵管鏡下卵管形成術といった方法もあります(子宮鏡下選択的卵管通水術はより低費用で実施可能です)。

卵管の問題への治療については、下記の当院YouTube動画をご参照ください。

婦人科疾患と不妊症③:子宮内膜ポリープ、卵管閉塞、卵管水腫など (2014)

両側の卵管が詰まっていた場合は、上記の方法をまず試す選択もありますしいきなり体外受精にすすむ選択もあります。

両側の卵管が閉塞していて子宮鏡下卵管通水術や卵管鏡下卵管形成術を試して数か月タイミングや人工授精を行う方法もありますが、あまり時間がない、一刻も早く妊娠したいという方はいきなり体外受精を選択されてもいいと思います。

体外受精の場合は、卵巣から卵子を取り出し体外で授精させ子宮内に受精卵を戻しますので卵管がつまっていても妊娠の過程に影響はないのです。

いかがでしたか

参考にしていただけたでしょうか

本日の記事が皆様に少しでもお役にたてたならとても光栄です

この記事についてご質問、ご意見等ありましたらいつでも声をおかけください。

私たちスタッフは全力で皆様をサポートさせていただきます

体外受精の治療スケジュールについて   ~仕事をしながら体外受精の治療は可能?~

2017.02.20

 みなさまこんにちは

看護師の西尾京子です。

寒い日が続きますね。体調管理には十分注意してくださいね

今回は体外受精での治療の流れやスケジュールについてお話したいと思います

当院では仕事をしながら治療を行っている患者さまがたくさん通院されています。

体外受精へステップアップを考えているけれども仕事と治療の両立で不安を抱いている患者さまも多いのではないでしょうか

体外受精のスケジュールの実際を知っていただくことで、治療とご自身のライフスタイルを重ね合わせていだき、患者さまにとって一番いい方法で治療できればと思います。

治療では、採卵までと、胚移植後の2つに分けて説明させていただいていますが、まず当院で主に行っているマイルド刺激法による採卵までのスケジュールを説明します。

採卵を希望される月経が開始すれば、通常は月経開始より3日目頃までにご受診いただきます。

診察の上、子宮や卵巣に問題なければお薬での卵巣刺激を開始します。マイルド刺激法では、クロミッド等の内服と安全かつ効果的な自己注射キットを併用して卵巣刺激を開始します。通常、お注射は2日に1度程度で開始します。

卵巣刺激開始から4-5日後および7-8日後頃の2回程度、超音波にて卵巣と子宮の診察を行い、1-2回、卵巣からのホルモンの血液検査を行います。診察の目的は、卵胞の大きさや数、子宮内膜の厚み、血液検査をする場合にはホルモンの値から卵巣刺激の方法や最も良好な卵子が得られる採卵日を決定するためです。

この図は採卵までの流れを示したものになります。

通常、刺激開始時と次回の診察では血液検査を行いません。採卵日を決定する診察ではホルモン検査の採血も行います(採卵までに採血する回数は通常1-2回ですが、その回数および待ち時間が少なくなるよう考慮しております)。 

ホルモン検査の結果をお待ちいただく場合、通常1時間以内に検査結果が判明します。これら診察の結果より、医師がお薬の投与の仕方や採卵予定日を修正・決定します。(多くの場合、採卵は月経周期の12-13日目頃となりますが、卵巣の反応や個人差にて多少、変動します。) 受診全体では1-2時間ほどお時間を要しますが、説明の内容により2-3時間ほどを要する場合があります。

これらの診察予定については、下記の当院YouTube動画をご参照ください。

体外受精セミナー④体外受精での通院予定と診察内容

お仕事をされている患者様にとっては、約3回ほどの診察ですが午前中にお休みを確保することが難しい方もいらっしゃいます。

そんな場合には、採血と診察を朝8時30分来て頂き一旦お仕事に行っていただきます。

お仕事が終わってから午後の診察に戻ってきて頂き注射や説明をさせて頂いくこともできます。

お仕事に行って頂いている間に、しっかりと診察の情報を確認して最適な計画を立て、午後のご来院で必要な処置と説明をさせて頂く、というパターンです。

梅田近辺でお仕事をされている患者様は、お昼休みを利用して採血を受けに来られるなど、みなさま仕事との両立のため工夫している方がたくさんいらっしゃいます。

「仕事をしながら体外受精の治療は無理かしら?」と悩んでいらっしゃる方はお気軽にご相談ください。

最近は卵巣刺激のための自己注射がキットになっており、ご自宅や会社で行っていただけるようになっています。

通常、診察は2~3回ですが、診察日以外の日に注射をした方が卵巣の良い反応が得られる場合もありますので、

ご自身で注射が行えると通院回数も少なくできることがあります

自分で注射をするというのは不安も大きいと思いますが、看護師がゆっくり丁寧に説明させて頂きます。

また、自己注射がご不安な場合には通院で看護師が行うことも可能ですのでご安心くださいね。

採卵までのスケジュールはこのような流れになっていますがイメージできましたか?

皆様の卵巣に合わせて診療スケジュールは作成しますので、決まり切ったパターンに皆様をはめてしまうのではなく当院では個別性を重視したスケジュールを組みます。

例えば、「早期排卵」といって早めに排卵してしまうお体の方には排卵の兆候を見落とさないように早めに診察や採血を行う場合があります。

スケジュール後半で、急速に卵胞が育ち予定よりも早く排卵の兆候が見える場合もあります。

そんな場合は診療予定を変更し、採卵日も一番卵の状態が良いときに採卵できるように変更します。

卵は若すぎて未熟な状態では受精しません。

熟しすぎて過熟な状態でも受精しません。

卵が一番良い状態の時に良い卵が採卵できるように、予定は変更できるようにしておくと気持ちが楽かもしれませんね。

出張の多い方や会議の多い方など、午前中は代行の方にお願いしておいたり、といった工夫ができるとより安心して治療を受けて頂けるかもしれませんね。

これらの相談は医師とも相談して頂けますし「不妊相談」という形で看護師とも相談して頂けます。

ご不安な方はいつでもご相談くださいね。

では、採卵後、胚移植のスケジュールについては次回の話題にしたいと思います

排卵検査薬を使ってタイミング療法をより確実に!

2017.02.20

 寒い季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?

体調はお変わりないでしょうか?

これから、ますます寒くなりますが体調崩さないよう気を付けて下さい。

さて、今日は、排卵日検査薬の使い方について、タイミング療法についてお話させていただこうと思います。

基本的な検査の方法について記載させていただいておりますので、是非参考にしてみて下さい!!

★排卵検査薬(クリアプラン)の使い方について★

1、クリアプランとは?

クリアプランは排卵日を予測することのできる排卵日検査薬です。

2、どのように排卵日を予測できるか?

排卵が近くなると、脳より黄体形成ホルモン(LH)の分泌が開始され、排卵するよう脳に指令をだします。

その指令をキャッチするのが、クリアプランです。

3、クリアプランの使い方

①検査する時間帯は、朝2番目以降の尿で検査して下さい。

(朝1番の尿であると、老廃物などが含まれており、性格な検査ができないことがあるため、朝1番の尿では検査しないで下さい。)

また、毎日同じ時間帯に検査するようにして下さい。

②尿を紙コップに採尿し、袋より検査薬を取出し、尿に、20秒程度浸して下さい。

検査薬の濾紙に尿がしっかり新党したことを確認したら検査薬を紙コップより取出し、キャップをして、3分程度待ちます。

③3分経過すると、水色の線がスティックの矢印の上に浮き出てきます。

浮き出てきたら、排卵が近いかどうかスコアをみて判定していきます。

④判定方法

矢印に近い側のラインがご自身の尿の結果です

矢印より遠い線はコントロールラインで、毎回必ず出ます

陰性(スコア1)

コントロールラインだけ水色の線がでている。 

まだ指令のホルモンは出ていません

陰性(スコア2)

コントロールラインと比較してご自身の尿結果(テストライン)が薄い場合。

まだ指令のホルモンは出ていません

陽性(スコア3)

コントロールラインとテストラインが同じ濃さの場合

「排卵しなさい!」と指令のホルモンが出ています

陽性(スコア4)コントロールラインよりもテストラインが濃い場合

「排卵しなさい!」と指令のホルモンが盛んに出ています

*検査薬が陽性になると、24~36時間以内に排卵があると予測されます。

★タイミング療法について★

タイミング療法は、排卵日に合わせて夫婦生活を持って頂き妊娠を試みる治療です。

排卵日検査薬を使用し、自分で排卵日をみつけることで受精の機会をつかみやすくなります。

卵巣の超音波検査で卵を育てている卵胞(卵を育てている袋)が大きくなっているか、を確認しながら排卵検査薬を使うと効果的です。

卵の育ち方もひとりひとり個性があります。

月経が始まってから14日目ごろに排卵する人もいれば、15~30日と時間がかかる人もいらっしゃいます。

ある程度卵胞が大きくなったことを診察で確認してから、

または、「このあたりなら、卵胞が大きくなり排卵を起こすホルモンが分泌されそうだな、、」と診察で予測してから使う方が経済的でストレスもすくないかもしれませんね。

だって、排卵までに30日を要する場合、13日目頃から「まだかな、まだかな」と毎日チェックしても陽性になりませんものね☆

排卵検査薬で陽性になれば、2日以内に排卵がおこると言われているので、陽性の当日、または翌日に夫婦生活をもって頂くと排卵の時期に精子が卵管に待っている状態になります。

排卵の時期がすこしズレることもありますので、できれば1~2日あけて夫婦生活を持って頂くとより確実かもしれません。

排卵した卵は1日から1日半生きていて受精の機会を待っています。

精子は3~5日卵管の中で卵に出会うのを待っています。

これらのことをよく知って頂いて、多くの方により自然に近い形で妊娠して頂けるようにスタッフ一同応援しています。

タイミング療法んもこと、人工授精のこと、ステップアップのことなど相談をご希望の方はお気軽に看護師におたづねください。

上記は看護師ミーティングの様子です。

禁欲期間についてのご案内

2017.02.20

 みなさま、こんにちは

ゴールデンウィークは、良いお天気に恵まれましたね。

太陽をいっぱい浴びて、お疲れも出ている頃かも・・ですね。

今日からのお仕事、頑張ってください。

私達も、リフレッシュして新たなエネルギーもみなぎってきました。

患者様に還元出来るように頑張りたいと思います。

さて今回は、

是非ご注意頂きたい『禁欲期間』についてご案内させて頂きます。詳しい内容は『ラボ通信#6:精子形成について』をご覧ください。

最近検査を行っていると、「20日」や「30日」などの期間を目にすることが多くなってきました

精子は精巣で毎日つくられており、精巣上体と呼ばれる部分で溜まっています。そのため、禁欲期間を長くとってしまうと精子数は増えるかもしれませんが、精子の質は確実に悪くなっています

 

精子の質が悪くなると、流産率が増える傾向があるというデータが当院の研究で明らかになっています。

新鮮な精子を蓄えるという意味でも、なるべく定期的に射出した方が精子の質は改善されます。特に人工授精・体外受精(顕微授精)のときは、「禁欲期間を2~7日」に合わせてください。

「20日」や「30日」なら、「0日」や「1日」の方がマシだと思います。

何かわからないことがあれば、いつでも胚培養士・臨床検査技師にお尋ねください

質問①39歳の妊娠率

2017.02.20

 みなさま、こんにちは

今回は、患者様からの『体外受精(顕微授精)での妊娠率』についての質問にお答えしたいと思います

「35~39歳と40歳以上の妊娠率に大きな差がありますが、39歳は40歳以上の数値に近いと思ってよいのでしょうか?」との質問を頂きました。

当院では下のグラフのように、女性年齢を5段階(29歳以下、30-34歳、35-39歳、40-42歳、43歳以上)に分けて妊娠率を出しています。このグラフは2011年の採卵あたりの妊娠率を表しており、1回の採卵で得られた受精卵を使い切るまでに妊娠できる確率を示しています。*当院HPより

質問にあった“35-39歳”の妊娠率は30.0%、“40-42歳”の妊娠率は12.8%です。40歳を過ぎてから妊娠率が下がります。では、40歳に近い“39歳”の妊娠率はどうなっているのでしょうか

下のグラフは2010-2011年の新鮮胚・凍結胚移植による妊娠率です。38歳から1歳ごとの妊娠率をグラフにしました。このデータでは、“39歳”の妊娠率は30.9%“40歳”の妊娠率は15.9%です。妊娠率は半分に下がってしまいます。

つまり 最初の質問の答えは39歳は35-39歳の数値に近いです。

40歳を過ぎると妊娠率は確かに下がりますが、それでも15%もあります。44歳以上ではさらに妊娠率が下がり、なかなか妊娠に結びつきません。治療について迷っておられる方、将来的に2人目、3人目と考えておられる方は、ご自身の年齢も踏まえて、治療のステップアップについて考えてみてはいかがでしょう?

当院では毎月1回、土曜日に『ステップアップセミナー』を開催しております。タイミング療法から人工授精、人工授精から体外受精へのステップアップの時期について悩んでおられる方は、是非ご参加ください

精子検体持込みの際の注意点

2017.02.20

みなさま、こんにちは 検査室からご案内申し上げます。

男性不妊検査や人工授精などの精子調整のために、ご自宅で採取された精子検体カップを当院にお持込みされる際、ご留意頂きたいことがあります。

暖かくなってきたと思ったら、急に寒さが戻ったりするこの頃ですが、特に寒い日には持込みされた精子検体カップがとても冷たくなっていることがあります。そんな精子を顕微鏡下で観察すると、ほとんどの場合、前回の検査値と比較して運動率が低下しています。

精子は外気温の影響を強く受けます。暑さ寒さにとても弱いです

できるだけ体温に近い温度を保つために、採取後の精子検体カップはタオルなどで包み、外気に触れないようにカバンの中に入れるなどして、速やかにクリニックにお持込ください。

 ただし、カイロ等で保温はしないでください。逆効果です。

当院では採精室もご利用いただけます。ご本人に受診歴がある場合はインターネット予約も可能です。ただし、インターネット予約の場合は、後日確認のために当院よりご連絡させて頂く場合がございます。ご了承ください。

検査室・培養室では、患者さまからのご質問にお応えすることために質問用紙を当院待合室に設けております。どうぞ、ご利用ください。

ラボ通信#17:胚盤胞の形態的評価について

2017.02.20

 皆さま、こんにちは

今回のラボ通信では、『胚盤胞の形態的評価』についてお話させていただきます。

初期胚は培養1日目から3日目の受精卵をいいますが、培養4日目には『桑実胚(そうじつはい)』、そして培養5日目から7日目には『胚盤胞(はいばんほう)』になります。

 

当院で用いている胚盤胞の評価方法はGardner(ガードナー)の分類です。胚盤胞の発生の程度や細胞数で評価していきます。

 

その1:胚盤胞の育ち具合

胚盤胞は『胞胚腔(ほうはいくう)』と呼ばれる腔の広がり具合で1~6段階に評価します。

1:初期胚盤胞(early blastocyst):胞胚腔が全体の1/2以下

2:胚盤胞(blastocyst):胞胚腔が全体の1/2以上

1と2は胚盤胞に成り立ての状態です。細胞数もこれからどんどん増えるので、正直グレードはあってないようなものですそのため、移植や凍結保存には次の3~5の胚盤胞を優先しています。

3:完全胚盤胞(full blastocyst):胞胚腔が全体に広がった状態

胚盤胞らしくみえてくる段階です。

4:拡張胚盤胞(expanded blastocyst):胞胚腔が拡大し、透明帯が薄くなる

受精卵の殻(透明帯)が薄くなり、中身がパンパンになって、はじけそうな状態です。孵化の一歩手前です。

5:孵化中胚盤胞(hatching blastocyst):胚盤胞が透明帯から脱出し始めている

受精卵の殻(透明帯)から中身が出ている状態です。これを孵化といいます。人間の卵も孵化するんですよ

6:孵化後胚盤胞(hatched blastocyst):胚盤胞が完全に透明帯から脱出した状態

殻から完全に出た後、つまり孵化後の状態です。孵化してしまった後は扱いが難しくなるので、そうなる前に移植や凍結保存を行います。子宮の中で孵化した受精卵は、子宮内膜に潜り込み(着床)、妊娠が成立します。

その2:将来“胎児”になる細胞の数

内部細胞塊(ないぶさいぼうかい:inner cell mass, ICM)と呼ばれる部分です。細胞の数が多いほど“A”、そこそこあると“B”、ちょっと少ないな…というのが“C”です。

その3:将来“胎盤”になる細胞の数

栄養外胚葉(えいようがいはいよう:trophectoderm, TE)と呼ばれる部分です。こちらも、細胞の数が多いほど“A”、そこそこあると“B”、ちょっと少ないな…というのが“C”です。

上の写真では、胚盤胞の右下の丸い塊が将来胎児になる部分、その周りを包んでいる細胞が将来胎盤になる部分です。

どちらかに“A”がついていれば良好な胚盤胞です。例えば、“4BA”というグレードは、孵化する直前の細胞数が多い良好胚盤胞という意味です。逆に“3CC”など“C”がついている胚盤胞はグレードが悪いため、凍結保存できない場合もあります。

以上が、胚盤胞の形態的評価についてのお話でした

ご意見・ご質問があれば、いつでも胚培養士にお声かけください

培養環境の管理~クオリティーコントロールについて~

2017.02.20

 皆さまこんにちは

今回は培養室の管理についてお話しさせていただきます

患者様からお預かりした受精卵は、再び移植する時まで培養室で大切にお育てしています

受精卵を体外で育てる場合、培養環境の維持がポイントとなってきます

わずかな環境の変化でも、受精卵にとってはストレスになってしまいますので、培養に最適な環境が毎日保たれているかしっかり管理をさせていただいております

培養室の温度・湿度のチェック

夏場・冬場でも培養室の温度・湿度は一定に保たれています。

培養液を保管する冷蔵庫のチェック

温度の変動は培養液の品質に影響があるため、毎日一定に保たれているかチェックを行います。

培養器内の温度・ガス濃度のチェック

受精卵を育てる場所です。培養器内は体内(子宮内)の環境に近くなるよう、温度やガス濃度を調整してあります。受精卵の居心地のいい環境は、私達が生活しているような環境とはガスの濃度が全く違うのです。毎日のチェックはもちろん、温度やガス濃度に異常があれば培養器からアラームが鳴るなど、最も厳重に管理されています。

ボンベ室のチェック

培養器のガスはボンベ室から送られています。ガスの残量には十分注意を払います。

ご夫婦からお預かりした大切な受精卵ですので、いつでも万全の体制で培養できるよう管理しております

ご質問や気になることがあれば胚培養士・臨床検査技師までお気軽にどうぞ

ラボ通信#16:初期胚の形態的評価について

2017.02.20

 みなさま、こんにちは

今回のラボ通信では『初期胚の形態的評価』についてお話させていただきます。

受精卵は細胞分裂を繰り返して細胞の数を増やしていきます。これを『分割』といい、分割の仕方によって受精卵を評価することができます。『初期胚』とは培養1日目から3日目までの受精卵のことで、『分割期胚』や『早期胚』とも呼ばれます。

当院で用いている初期胚の評価方法は『Veeck(ヴィーク)分類』です。分割速度(割球の個数)やフラグメント(細胞のつぶつぶ)の量によって評価していきます。

観察は培養器の外、顕微鏡下で行いますが、あまり時間をかけてしまうと受精卵が悪くなってしまいます。そのため、胚培養士は以下の評価を瞬時に行わなくてはなりません

その1:分割速度

採卵日を培養0日目と考えます。培養1日目は受精確認の日になり、翌日から分割の程度を観察します。

●培養2日目:4細胞が目安(2~6細胞の幅があります)

4G1(4細胞期胚グレード1)

●培養3日目:8細胞が目安(6~10細胞の幅があります)

8G2(8細胞期胚グレード2)

その2:グレード付け

分割の仕方をグレード1~5に評価します。

グレード1と2が『良好胚』と呼ばれ、妊娠率が高くなります。

●グレード1…割球(細胞)の大きさが揃っていて、ぷりんとハリがある。フラグメントがない。

8G1(8細胞期胚グレード1)

●グレード2…割球の大きさが揃っていて、フラグメントが少しある。

4G2(4細胞期胚グレード2)

●グレード3…割球の大きさが揃っているまたは不揃い。フラグメントがやや多い。

3G3(3細胞期胚グレード3)

●グレード4…割球の大きさが揃っているまたは不揃い。フラグメントが多い。

6G4(6細胞期胚グレード4)

●グレード5…割球がわかりにくい。フラグメントがかなり多い。

G5(グレード5)

 フラグメントとは何でしょう

 細胞が断片化したもので、細胞分裂の際に生じます。もともとは同じ細胞なので吸収されて無くなる場合もあるようです。フラグメントが多いと、受精卵の発育の妨げ(=胚盤胞になりにくい)になりやすく、グレード4やグレード5では妊娠率が低くなります。

例えるなら・・・ロールケーキ1本を切り分けるとき、上手く切れないと断面がボロボロ崩れてきませんか そのボロボロっとしたところがフラグメントだと思って頂ければ理解しやすいと思います。

 グレードが悪いと染色体異常なの

 見た目では『染色体異常かどうか』はわかりません。また、初期胚の段階では父性遺伝子のスイッチがまだ入っていないため卵子の質の問題といえます。身体の冷え、喫煙(受動喫煙も)、睡眠不足、ストレス、肥満、飲酒など日頃の生活習慣が影響してきます。そのため、グレードには個人差があり、年齢が若くてもグレードが良くなかったり、40歳以上でもグレード1の受精卵ばかりの方もいらっしゃいます。

以上が『初期胚の形態的評価』についてのお話でした

当院では、移植の直前に受精卵の状態を胚培養士からご説明させて頂いております。移植や凍結保存に向いている受精卵、そうでない受精卵について詳しくお話しています

ご質問がございましたら、いつでも胚培養士にお声かけください

カウフマン療法について

2017.02.20

皆さま、こんにちは

今日は、ホルモン療法の1種であるカウフマン療法についてお話したいと思います。

名前だけ聞くと何か難しい感じがしますがカウフマン療法は、一般的に、卵巣機能不全(無月経、稀発月経、無排卵など)や更年期障害などホルモンバランスが崩れている人に対して女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンを補充してあげる治療法で、規則的に月経を起こします。

卵巣からの正常なホルモン分泌は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が交互に分泌されています。

①月経が始まり、月経が終わると卵胞ホルモンが分泌されて卵胞や子宮内膜を育て、排卵の準備をします。卵胞ホルモンは、排卵前と排卵後にかけて分泌が高まり、排卵前に分泌がピークとなります。

②卵胞が育ち、大きくなると排卵が起き、黄体ホルモンが分泌されます。黄体ホルモンは、排卵から次の月経までの間(黄体期)に約2週間分泌され、妊娠が成立すると黄体ホルモンの分泌が持続して妊娠を維持していきますが、妊娠が成立しないと黄体ホルモンと卵胞ホルモンが急激に低下し、受精卵を迎えるために厚く育った子宮内膜が剥がれて月経が起きます。

以上のような正常なホルモン分泌と同じような流れになるように、薬を使って人工的に正常な周期と同様のホルモンバランスを作り出します。前半(低温期にあたる時期)は卵胞ホルモン(商品名:プレマリン、エストラーナ)を、後半(高温期にあたる時期)は卵胞ホルモンに加えて黄体ホルモン(商品名:ルトラール、デュファストン)を飲み薬や貼り薬で投与します。

薬の投与が終了すると、黄体ホルモンと卵胞ホルモンが急激に低下してくるので、数日以内に月経が起こるというわけです。結果、カウフマン療法を行うと、規則正しく月経を起こしたり、逆に不正出血を抑えたりすることができるのです。また、薬を使ってホルモンを補充することになるので、脳は体内ホルモンが足りていると判断して分泌命令を弱め、その間、一時的に卵巣は働きを止め、卵巣は休むことができます

体外受精を行う患者さんでカウフマン療法をされる方がいらっしゃいますが、これは、排卵誘発剤で卵巣を刺激する前に①卵巣機能を整える、②卵巣を休ませることを目的としてカウフマン療法を行っているのです

ちなみに、カウフマン療法自体には排卵誘発の作用はないので排卵はしませんが、連続してカウフマン療法を数周期行ったあとにカウフマン療法を中止すると、数周期休んでいた卵巣が働き出すことで→①卵巣機能が活性化され、正常な月経周期が回復できるため、無月経の人であれば月経が起こることが期待でき、また、無排卵の人であれば②卵巣機能が活性化されることで自力での自然排卵を促すことができるので、排卵が復活する可能性があります

以上、カウフマン療法についてお話しましたが、文章だけではわかりにくいかもしれませんので、何か聞きたいことや教えてほしいことがありましたら、看護師にいつでもお声かけください